《椰譲得法》(やじょうとくほう)

篆刻」で、印面の字形によっては、空間が生じるが、この場合、位置と関係を変えて、納まりをよくする工夫。

《矢筈》(やはず)

竹の先に股をつけ、そこに紐を掛けて掛軸などを掛けたりはずしたりする道具。

《大和表具》(やまとひょうそう)

表装」の項参照。

《結納目録》(ゆいのうもくろく)

結納のとき先方に渡す目録で、多分に儀礼的なものである。めでたい当て字を使うことが多い。

御帯料・小袖料 結納金
勝男節・松魚節.勝男武土(かつおぶし) 不時に備える食櫂として、また豪気な男性の象徴として。
寿留女(するめ) 不時に備える食糧として。
子生婦(こんぶ) 昆布。子孫の繁栄を祈る品として。
友白賀・友志良賀(ともしらが) 麻糸。共に白髪になるまで夫婦仲良く健康であるように。
寿恵広・末広(すえひろ) 白無地の扇子。潔白無垢の意味と、末が広がるという縁起から。
家内喜多留(やなきたる) 柳樽。酒噂。酒に代わるものとして現金を包む場合もある。
結納金 男性の月収の二、三か月分が適当だという。

《遊印》(ゆういん)

通常の三顆を押さず、他の好きな語句を刻して使う印のこと。形式張らない作品に用いる。

《拗音》(ようおん)

二字のかなで一音を書き表すもの。二字目の「かな」は小さく書く。例「ちゃ・びゅ・きょ」など。

《陽刻》(ようこく)

刻字のとき、文字を残して他を削り取る方法のこと。

《陽文》(ようぶん)

石や煉瓦などに浮き出した文字のこと。

《抑揚》(よくよう)

運筆のとき、筆を上げたり下げたりすること。上げれば細くなったりかすれたり、下げれば太くなる。微妙なこの動きを会得することが大切である。

《横幅》(よこふく)

主として「茶掛」、すなわち茶席に掛ける書画のうち横に長いものを指す。