楷書の縦画
その「縦画」のお話です。
1.3種類の縦画
縦画には概ね3種類あって、「止める縦画」「払う縦画」「跳ねる縦画」です。「止める縦画」は楷書の三折法がはっきりと現れています。すなわち45度に鋭く入筆(起筆)し、筆じりを下に向けたら動きだし(送筆)、止まったら筆尻を大きく持ち上げて左に少しのぞかせて止めます(終筆)。
「払う縦画」は、終筆で止めずに静かに下方向に払ってゆきますが、その時に鋒先は線の中心よりわずかに左側を通っているため、若干左寄りの払い線になります。
「跳ねる縦画」は終筆で左に跳ねるのですが、跳ね出しはぴょんと跳ねるわけではなく水平方向に筆を押し出しつつゆっくりと運筆します。
2.軽い止め
「うかんむり」の一画目の短い縦画や、「山」の一画目の縦画など、他の点画と接する縦画は、「止める縦画」のようにしっかりとした終筆にはならず、すっと軽く抑える程度の止めになります。ですので、軽い止めがある縦画をもう一種類の縦画の書き方であるという説明をされる場合も多いようです。ただしこの場合、縦画の終筆部分は他の点画で隠れてしまうので、止めても抜いてもどちらでも良いように思います。
縦画の書き方について動画で説明していますので、どうぞご覧ください。
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